2
(1)定例講座「身だしなみと基本のスキンケア&メイク講座」@東京 募集中!
(2)出張講座「身だしなみと基本のスキンケア&メイク講座」@東京 募集締め切りました。
(3)支援者向けセミナー 身だしなみと基本のスキンケア&メイク コーチング講座 募集締め切りました。
2018年度レポートはこちら
2017年度レポート(Vol.1-5)はこちら
身だしなみと基本のスキンケア&メイク講座レポート VOL.7
◆参加者募集と講座開催まで
ハーバー銀座館の講座は、主にチラシとウェブサイトで広報を行っています。
チラシは東京都内の特例子会社、就労移行支援系の福祉事業所、支援学校高等部等に送付しています。
障害のある人ご自身が、「講座の案内を見ました」「職場の上司にすすめられて」「以前参加した職場の同僚に誘われて」
とお申込みしてくる場合や、ご家族が「参加させたい」と申込みをしてくる場合などがあります。
お申込みは、電話やメールが多いですが、ファックスやハガキもあります。参加者の障害の様子も、知的障害、発達障害、
精神障害、視覚障害などさまざまです。
受付の際は、メイクの経験があるか、皮膚にアレルギーはないか、講座に参加するにあたり不安なことはないかなどをあらかじめ伺い、
それを事前に講師が把握したうえで当日の講座を実施しています。
ハーバー銀座館3階セミナールームで開催している講座の様子についてお知らせします。
◆2019年3月9日(土)基本コースの様子から
ハーバー銀座館は、地下鉄銀座駅から歩いて3分ほどのところにあります。
店舗の正面のドアを入ると、講座の看板があります。
講座の参加者であることを伝え、1階のレジで参加費の支払いをします。
それから3階のセミナールームまで階段をあがり、会場で受付をします。
基本コースは、スキンケア・メイクの基本を学びたい初心者向けの講座です。
講座のはじめは「身だしなみチェック」にはじまり、その後のスキンケアの実習では、「洗う(あらう)―クレンジング」と
「潤す(うるおす)―化粧水」「守る(まもる)―スクワラン」を使用した実習が行われます。
そして、メイクの実習に入り、「化粧下地」「ファンデーション」「口紅」のつけ方などを学びます。
最後は、参加者からの要望や質問を受付けて、具体的なアドバイスや実演を行います。
◆参加の理由、講座を知ったきっかけは多種多様
講座がはじまるときはいつもみなさん、少し緊張気味です。
参加者は、はじめて出会う方たち同士ですし、メイク体験がはじめての方もいるからです。
この日は、初めての参加者が3名いましたが、講座を知ったきっかけは、「相談支援事業所でおしえてもらった」、
「カウンセリングに通っている大学の臨床心理センターでおしえてもらった」、「インターネットで知った」ということでした。
ヘルパーさんと一緒に会場まで来た方もいました。
講師を担当する美容教育トレーナーが明るい春色のスーツと笑顔で登場すると、参加者も一気に表情が和んできました。
講師が参加者と「よろしくお願いします」と握手をかわし、いよいよ講座がスタートです。
◆まずは「身だしなみ」をチェック
一人ひとり、鏡を見ながら「身だしなみチェックシート」の項目にそってペンで〇×を記入しながら確認していきます。
「髪に寝ぐせはついていませんか」、「目やにはついていませんか」、「歯に食べ物がつまっていませんか」、
「服にボタンがある場合、しっかりとめていますか」、「靴のかかとを踏んでいませんか」など、頭のてっぺんから
つま先まで丁寧に確認します。
できていないことは「明日から実践していきましょう」と前向きな声掛けを大切にしています。約20分で終了です。
◆スキンケアを体験!
次に、[1.洗う、2.潤す、3.守る]という毎日のスキンケアの大切さと簡単な3ステップについて説明し実習に入ります。
一人ひとりに配布されたテキストを広げて、使用するスキンケア教材を置きながら、クレンジング(メイク落とし)の方法、
化粧水のつけ方、スクワランのつけ方、と体験の流れを説明していきます。
そして、化粧水を顔全体につけていく動作を(化粧水を出したつもりになって)何回か練習し本番です。
使用する量を
わかりやすく「化粧水は1回に500円玉ぐらいの量を手のくぼみに出します」と伝え、「両手のひらに広げて、顔につけていきます」
「これを3回くり返しましょう」など、言葉はわかりやすく、またフォロースタッフが、目で見わかるように向かいあって、
動作を実践しながら、ゆっくりやさしく丁寧にすすめるのがこの講座の特徴です。
参加者によっては練習を複数回繰り返すこともあります。動作を通して体で感覚的に覚えて帰る、そのようなことも意識しています。
また化粧水を顔につけるときは、講師やフォロースタッフが「こすらず、やさしく。お豆腐をさわるように」など
力加減について、実際に手を取って支援する場合もあります。約30分でスキンケアの体験は終了です。
◆ドキドキ、ワクワク、こころはずむメイク体験
化粧下地のつけ方、ファンデーションのつけ方、口紅のつけ方を学びます。
「化粧下地は小指の爪の大きさの量を出します」、「薄く顔全体にのばしていきましょう」、ファンデーションのスポンジの
持ち方からスポンジにとる方法と回数まで、目と耳と体でしっかりと何度も何度も繰り返し体験していきます。
講師の説明に何度もうなずきながら真剣に取り組む方、慣れた手つきでどんどんとメイクをする方、
それぞれペースは違いますが歩調をあわせて進行します。
ピンク系のグロスが唇を彩ると、「わ~」「かわいい!」とみなさん笑顔になります。
「きれいになりましたね」との声に、うなずきながら恥ずかしそうに鏡でご自身の顔をみつめる方もいます。
この頃にはみなさん慣れた手つきになっていてすっかり空気も和らぎ、20分ほどでメイクが終了します。
最後は、講師からチークの実演です。ほんのりみなさんの頬が染まりとっても素敵なナチュラルメイクの完成です!
◆講師へ質問をしてみましょう
Q.よく友人に「髪の毛がはねている、みだれているよ」といわれるのですが、自分ではどういうことなのかよくわかりません。
A.触ってたしかめてみましょう。くしでとかす、ムースをつける、水をつけてなでるなどの方法があります。
内側にむけてとかしてみると良いでしょう。
*実際に講師が手を添えてはねている状態を確かめてもらいました。また手でなでておさえる方法も体験してもらいました。
Q.春になると肌がピリピリして、赤味もでてくるのですがどうしたら良いでしょうか。
A. 原因は、季節の変わり目であるかもしれません。ピリピリなど痛みのあるときは、化粧品の内容によるかもしれません。
赤味や痛みがおさまらない場合は化粧品もお休みする方が良いでしょう。
洗顔料で顔をあらい、スクワランをつけるだけでも肌がしっとりします。
また、この日は眉毛の手入れについて、アイカラーのつけ方やアイラインの上手な入れ方について質問する参加者もいました。
よりステップアップした内容について学ぶことのできる「チャレンジコース」への申込みをご案内しました。
◆みんなで感想を伝え合いましょう
講座の最後は、一人ひとり感じたこと、考えたことを発表します。机の上の教材を片づけたら、自分の学びを振り返り、
自分なりのことばにする時間としてアンケートを記入し、みんなが書き終わったら順に発表します。
ご自身でことばを書けない場合は、支援者やフォロースタッフが聞き取りながら代筆することもあります。
参加者それぞれのペースを大事にしますので安心してご参加いただきたいと考えています。
「チラシではどんなことをするのか想像ができなかったのですが、基礎からできて良かったです。
サポートがついたことで安心して参加できました」
「はじめて参加しました。普段は自分流に化粧をしています。おしえてもらって、女子会を体験できたことがうれしかったです」
「ウェブサイトをみて関心があったので講座に参加しました。スキンケア製品がしみ込むように浸透しました」、
などの感想がありました。
2019年度の上半期は、
「基本コース」(第48回)が6月22日(土)14:00−16:00、「チャレンジコース」(第14回)が9月1日(日)14:00−16:00
に実施されます。
ぜひお気軽にお問合せください。
身だしなみと基本のスキンケア&メイク講座レポート VOL.6
ハーバー銀座館3階セミナールームで開催している講座の様子についてお知らせします。
◆2018年7月8日(日)チャレンジコースの様子から
チャレンジコースは、スキンケア・メイクの基本を学びたい初心者向けの基本コースに対して、お気に入りの洋服に合うメイクや自分に似合う色を知りたいなどワンランクアップのメイクを学びたい方向けの講座です。
この日の講座の様子は、医学書院発行の雑誌『精神看護』2018年11月号に掲載されました。
講座のはじめは「身だしなみチェック」にはじまり、その後のスキンケアの実習では、「あらう―クレンジング」と「うるおすー化粧水」「まもるースクワランオイル」を使用した実習が行われます。そして、メイクの実習に入り、「化粧下地」「ファンデーション」「口紅」「チーク」「アイカラー」のつけ方などを学びます。最後は、参加者から「流行のメイクを知りたい」などの要望や質問を受付けて、具体的なアドバイスや実演を行います。
*チャレンジコースの詳細な講座内容はレポートVol.4をご覧ください。
この日は、
初めての参加者も多く、講座のはじまりは少し緊張気味です。
講師がひとりずつに目線を合わせながら「○○さん、何か質問はございませんか?」と個別に話しかけることで話しやすい雰囲気ができたようです。
参加者から講師へ話しかけたり、質問することが増えていました。
今回のレポートでは、よりリアルな講座での対話を知っていただくため、講座終了後の参加者の質問や感想をご紹介します。
○参加者による質問・講師による回答から
Q.クレンジング剤をシャワーで流してもよいですか?
A.肌がブルブルするほどのシャワーは勢いが強すぎるので、シャワーを流しながら手で汲んで洗うと良いです。その方がクレンジング剤が取れやすいです。
Q.しっとり・サラサラが家で再現できるか不安です。
A.化粧水が多い方が肌がサラサラになります。こんなにつけていいの?というくらい立て続けにバシャバシャにつけるのがポイントです。べたつく時ほど化粧水を多くつけましょう。この化粧水に入っている海のミネラルは浸透がよいですよ。肌の調子が悪い時はいろいろなものをつけるより、化粧水の回数を増やす方がオススメです。また、サラサラにするには、ファンデーションの量は少なくトントンとつけていることです。
Q.目尻の笑いじわが気になります。
A.目尻に化粧水を多目につけるとよいですよ。肌がきれいな分、しわが目立ってしまうのかもしれませんね。
Q.まゆげの毛がありすぎます。切った方がよいですか?
A.まゆげがあるのは良いことです。大事にしてください。抜くと生えてこなくなりますよ。はみ出ているところなどは切ると良いです。
Q.アイラインを描きたいのですが、濃くなってしまいます。どうしたらよいでしょうか?
A.リキッドとペンシル型がありますが、ペンシルの方が自然に見えます。リキッドは少し難しいです。まぶたを上に引っ張って、まつ毛の間を埋めるようにラインを描きます。そうすると目元がハッキリして、黒目が大きくステキに見えます。アイラインは目尻から描きます。
Q.顔がさみしそうに見えると思って、メイクを濃くしてしまいます。
A.今日のメイクくらいが丁度良いですよ。アイシャドーも丁度良いです。
Q.面接のメイクでしっかりした印象にするか、親しみやすい印象にするか、どういったメイクで行ったらよいでしょうか?
A.今日実習したメイクはふわっとして可愛らしいです。面接でもふわっとやわらかい方がよいですね。是非チャレンジしてみてください。チークもそのくらいの色が元気に見えてよいと思います。
○参加者の感想から(おもにチャレンジコースに関する内容)
・頬紅とまゆげの描き方は勉強になった。
・アイラインのことを聞けて、これから描いてみたい気分になった。
・化粧講座はとてもたのしく参考になりました。自分自身で応用でするのはなかなかできないけれど回数を重ねてお化粧をおぼえたいと思いました。お化粧をすることで気持ちがシャキッとしました。ありがとうございました。
○全体を通して
・講師から、「自分のスマホでビフォーアフターの写真を撮ってみてはどうですか?変わりますよ。」と提案があり、半数以上の方がスマホを取り出して写真を撮っていました。講座後に写真を比較し、「(講座前後で)つやと気分が違う!」との感想もありました。
・講師から「今年の流行や人気のメイクの仕方」の話になると参加者は皆、とても興味津々な様子で真剣に聞いていました。
・講座後はチェキで記念写真を撮って持ち帰ります。緊張の強かった参加者も、撮影時にはとても楽しそうな表情をされていました。また、チェキの写真をしばらく見つめてうれしそうにされていてとても印象的でした。
・講座後は緊張感もやわらぎ、家族の写真を見せてくれたり、ダイエットの話をしたりと講師やスタッフと和気あいあいとお話をされる方が多かったです。
・講座後、講師に「パワーをください」と申し出て握手をする参加者もいました。講師からパワーをもらい、満足そうに帰られました。
ハーバー研究所とエイブルアート・カンパニーが提供する「身だしなみと基本のスキンケア&メイク講座」では、知的障害のある人、精神障害のある人、発達障害のある人、視覚障害のある人、聴覚障害のある人など、さまざまな障害のある人が、初めてでも楽しみながら受講していただける様、フォロースタッフも一緒になって行い、練習や復習をするなど丁寧なサポートをしています。
ぜひ、あなたも講座に参加してみませんか。