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エイブル・アート・ジャパンの事業

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(平成24年度完了事業)

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エイブル・アート・アワード 2006年度支援先

2005年度は昨年は資金難のために中止を余儀なくされたエイブル・アート・アワード。多くの方のご支援により、2006年度は実施することができました。2年ぶりの再開となった今年は、全国から制作支援34件、展覧会支援16件の合計50件と、多くの応募がありました。特に制作支援の部への応募は過去最高となり、活動の場がひろがり、継続していることを実感しました。
今回も2004年度に引き続き、従来通りの制作支援5件にプラスして、協賛企業であるマツダ油絵具(株)よりアクリル絵の具(現物)が寄贈される「マツダ油絵具賞」の2件が加わりました。アクリル絵の具を有効にお使いいただき、活動の幅が拡がっていくことを期待しています。
展覧会支援については、選考が大いに難航。高橋氏の総評にもあるように、グループとしての応募が多く、一人ひとりとしては興味をひかれる作品もありましたが、展覧会としてみせたい!と思えるものには出会えませんでした。(選考会の結果、展覧会支援部門の該当者なしという結果となったため、選考委員の推薦作家展・齋藤勝利展を企画いたしました。齋藤勝利さんは、世田谷美術館でのカレイドスコープ展(2003年)に出品。高い評価をうけ、大きな反響をよびました。その、スケッチブックに描かれた膨大な量の作品を、まとまったかたちで紹介したいという思いから、東京で初となる個展を開催します。)
今後もより充実した支援をめざし、このプログラムを続けていきたいと思っています。そのためには新たな支援者、支援企業が必要です。皆さまからのご支援や支援に関するアイデア、情報提供もお待ちしています。

■ 制作支援の部 (応募数=34件 支援数=5件+2件)
・小規模作業所 片山工房(兵庫県神戸市)
・NPO法人アートで明るぐ生ぎるかわさき 工房てんとう虫 ( 岩手県一関市)
・救護施設「泉荘」 今泉サポートステイション「くるみ」 アトリエくるみ (山形県長井市)
・ユウの家 ワイワイクラブ(大阪府堺市)
・特定非営利活動法人 ほおずきの会 アート企画(東京都台東区)

*制作支援の支援先には10月に10万円が振り込まれ、画材の購入に充てていただきます。直接制作に関わることであれば使途は自由。 この資金をきっかけにさらに自由で豊かな表現活動が行われることを期待しています。

■ マツダ油絵具賞 (提供:マツダ油絵具株式会社)

制作支援の部の選考にあたって、最終選考まで残りながら支援対象とならなかったグループで、アクリル絵の具での表現が有効と思われた2つのグループに対して協賛企業であるマツダ油絵具(株)よりアクリル絵の具(現品)が贈られるものです。アクリル絵の具を有効にお使いいただき、活動の幅が拡がっていくことを期待しています。

・社会福祉法人まほろば 絵画クラブ(兵庫県三木市)
・東久留米市手をつなぐ親の会 杉の子造型教室(東京都東久留米市)
■ 展覧会支援の部 (応募件数=16件 支援件数=なし)

★今年度は、選考会の結果、展覧会支援部門の該当者なしという結果となりました。

■ 選考者/立ち合い人
高橋 直裕(世田谷美術館学芸員)
サイモン 順子(アートカウンセラー)
長崎 剛志(現代美術作家、作庭家)
Kazumasa Murai(富士ゼロックス端数倶楽部)
高内 美和(花王株式会社 社会貢献部)
松田 貴子(花王ハートポケット倶楽部事務局)
中村玲子 (三井住友海上火災保険株式会社 広報部 社会貢献室)
松田 孝子(マツダ油絵具株式会社)
松田 勝弘(マツダ油絵具株式会社)
■ 選考評
サイモン 順子(アートカウンセラー)
一年の空白後の選考会であったので楽しみにしていましたが、何か釈然としない気持ちのまま終わりました。自由でゆったりとした創作活動であるべき芸術活動が、性急に展覧会や販売が目的であるのがみえてくるのはなんともさびしい感じです。やはり「障害者自立支援法」の重く厚い壁の実感なのでしょうか。
応募数34件の中で広島県立呉養護学校高等部、総合的な学習の時間「アートコース」が、活動目的として、一人ひとりが「ものを作る喜び、完成させたという達成感を持ち...」と挙げてくださいましたが、正にこれが原点で一番大切なことだと思います。
もう一点、作品発表において、模写であるかオリジナルであるか、文化庁の失態もあったのですが、エイブル・アート・アワードでも検討してみることが必要になってくるのではないでしょうか。
高橋 直裕(世田谷美術館学芸員)
昨年は資金難のために中止を余儀なくされたエイブル・アート・アワードが、多くの協賛団体、個人の方々のご支援により復活した。今年はどんな優れた才能にめぐりあえるか...と、期待に胸弾ませて久しぶりの選考会に臨んだのであるが、結果は残念ながらはかばかしいものではなかった。応募件数が2004年度は32件あったものが今年は半分の16件と大幅に減少した。しかし、応募件数の少なさもさることながら、内容の稀薄さが際立っていたように思う。せっかくのアワード復活の機会でもあり、何とか展覧会をと繰り返し検討はしたものの、やはり該当者がないものを無理に行うことはない、という結論に達した。
こうした中で個人的に興味を引いたのがクリエイティブサポートレッツの山口紗葵さんの作品だった。ただし、写真一枚だけなので実際はどうかわからないが、描画力と構成力の強さがあるように感じた。来年度は是非個人で応募していただきたい。
最後に一つ、グループで応募される施設等の代表者の方にお願いがある。グループあるいは施設として作品発表の機会を得たい、という意図は大変理解はできるものの、今回の山口さんの例のように、他のメンバーの作品が足を引っ張る場合が殆どである。これは、作者の問題ではなく、代表者あるいは指導されている方の問題である。今年は特にただ漫然と応募して来ている雰囲気のものが多く正直辟易させられた。どうか来年度以降は「優れた才能を発掘する」といった責任と意志を明確にして応募していただきたい。
長崎 剛志(現代美術作家、作庭家)
日ごろ生活の一部であるアートの様々な作品たちが展覧会という形で発表され、人の目に触れることはすばらしいことだと思います。 作品に囲まれた空間で生まれるコミュニケーションは普段と違う空気を持つような気がします。福祉の社会でその空間が数多くつくられるようになったのも、エイブル・アート・ムーブメントから生まれた作品の可能性が生かされたからでしょう。
これからもたくさんの作品が空気をつくるエネルギーとして生まれてきてほしいと思います。そのためにも作品を支える若いスタッフ、アーティストの存在が重要になると思います。
福祉の環境も厳しいようですが、自由と不自由をうまく使ってこれからも作品が生まれることを期待します。 今回初めて選考会に参加させていただきましたが、応募の数が少なく、展覧会支援の部では該当者なしというさびしい結果になってしまいました。 アートの底力を信じて、次回は多くの応募を期待したいと思います。
そして、展覧会の空間作りの力になれればと思います。
Kazumasa Murai(富士ゼロックス端数倶楽部)
選定過程、対象者なしという判断に驚嘆するとともに、作品のレベルに対する選者の思いに触れることができました。自分は作品を公開することにより、見る側を変える力があると考えていたので、結果として展覧会が開催されることに安心しました。
制作支援の選定について、自分は富士ゼロックス端数倶楽部での膨大な寄付選定経験から「印象に残る」ということとともに、その理由をある程度は説明できます。選定した理由を記録し、積み重ねてゆくことによって、その意義を高めてゆくことができるのではないかと感じました。
高内 美和(花王株式会社 社会貢献部)
2年ぶりにエイブル・アート・アワードが再開できたこと、大変嬉しく思っております。選考会に参加させていただくのは、今年で2回目でしたが、前回同様に「制作支援の部」では、福祉施設や作業所の方々の日々の活動の様子や思い、熱意が伝わってきて、選考することの難しさを痛感するとともに責任も感じました。エイブル・アート・アワードを通じて一人ひとりがありのままの自分を表現できる場が広がればと今後も活動を応援していきたいと思います。
松田 貴子(花王株式会社/花王ハートポケット倶楽部)
社員参加型の寄付組織花王ハートポケット倶楽部では発足当初から今年で3回目の継続支援をさせていただくことになりました。私にとっては今回クラブの代表として初めての選考会の参加になります。応募された団体はどれも個性を大事にし思いのこもった活動をされていること、またこんなに多くのアートを生かした場があることに感動しました。会員の気持ちがこのようなすばらしい活動に生かされましてとても嬉しく思いました。
中村 玲子(三井住友海上火災保険株式会社 広報部 社会貢献室)
今回初めて支援させていただく立場として「スマイルハートクラブ」を代表して選考会に立ち合わせていただきました。事前に配布いただいた資料の中で興味を覚えた団体の作品資料を拝見して、期待通りのもあれば資料がそろっていなく残念だったりとさまざまでした。選考委員の皆様の温かいまなざしの中にも忌憚のない厳しいご意見、アートに対する真摯な思いを感じました。障がいを持った方々がアートを始めるきっかけはリハビリの為や、自己表現の場作りと目的は色々ですが「エイブル・アート・アワード」をきっかけに、より飛躍できることを願っています。
松田 孝子(マツダ油絵具株式会社)
長い歴史の中からエイブル・アート・アワードの「制作支援の部」に、深いご理解によって参加をさせていただきました。多くのグループ様の支援の工夫のご様子は、芸術を愛する方々とまったく同じです。マツダ油絵具は今回「社会福祉法人まほろば 絵画クラブ」様、「杉の子造形教室」様へマツダ・アクリルカラー画材のご支援となりました。アクリル画材できらめくような感性あふれますお作品が誕生されますよう、心より楽しみに致しております。

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