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エイブル・アート・アワード 2004年度支援先

7回目を迎えた2004年度のエイブル・アート・アワードには、全国から制作支援32件、展覧会支援32件の合計64件と、過去最高だった前年をさらに上回る応募がありました。特に展覧会支援の部へ応募が増え、今まで制作支援へ応募していた個人やグループが今年は展覧会支援の方へ応募されるなど、継続的に取り組まれていることで発表の場を求める人が増えてきていることを実感しました。
制作支援の部へ支援を申し込まれる方々の活動の場や形態が非常に多様だった昨年に比べると、今年はやや従来の福祉施設や作業所などが中心となりましたが、活動の内容や質は高くなってきていて、選考委員のみなさんは選考する難しさに頭を悩ませていました。その分、いかに活動の主旨や思い、雰囲気を伝えるかというプレゼンテーション能力も必要とされてきていますので、ぜひ写真や資料などを添付してご応募していただければと思います。今回は、従来通りの制作支援5件にプラスして、新たにご協賛いただいたマツダ油絵具(株)よりアクリル絵の具(現物)が寄贈される「マツダ油絵具賞」の2件が加わりました。アクリル絵の具を有効にお使いいただき、活動の幅が拡がっていくことを期待しています。
展覧会支援については、地元での展覧会開催のための支援を希望される声も多く聞かれるようになってきました。支援の仕方や方向性など、さまざまな可能性を探っていきたいと思います。そして、今後もより充実した支援をめざし、このプログラムを続けていきたいと思っています。そのためには新たな支援者、支援企業が必要です。皆さまからのご支援や支援に関するアイデア、情報提供もお待ちしています。

■ 制作支援の部 (応募数=32件 支援数=5件+2件)
・アトリエ もく(群馬県吾妻郡嬬恋村)
・Funny Beans Kids Artist Club(神奈川県三浦郡葉山町)
・新宿区立新宿生活実習所(東京都新宿区)
・森のアトリエ(三重県阿山郡阿山町)
・精神保健サロン「さろん ど ハート」 (埼玉県飯能市)

*制作支援の支援先には10月に10万円が振り込まれ、画材の購入に充てていただきます。直接制作に関わることであれば使途は自由。 この資金をきっかけにさらに自由で豊かな表現活動が行われることを期待しています。

■ マツダ油絵具賞 (提供:マツダ油絵具株式会社)

制作支援の部の選考にあたって、最終選考まで残りながら支援対象とならなかったグループで、アクリル絵の具での表現が有効と思われた2つのグループに対して協賛企業であるマツダ油絵具(株)よりアクリル絵の具(現品)が贈られるものです。アクリル絵の具を有効にお使いいただき、活動の幅が拡がっていくことを期待しています。

・染彩工房「樂」(広島県広島市)
・ドキドキ造形あそび(京都府京都市)
■ 展覧会支援の部 (応募数=32件 支援数=1件)
伊藤 泰行さん
中原 健太郎さん(長野県木曽郡)
>展覧会の詳細はこちら
■ 選考者/立ち合い人
高橋 直裕(世田谷美術館学芸員)
サイモン 順子(アートカウンセラー/エイブル・アート・ジャパン理事)
酒井 義彦・佐々木 裕子(富士ゼロックス端数倶楽部)
嶋田 実名子(花王株式会社)
高内 美和(花王株式会社 社会貢献部)
水野 和伸(東京新聞社会事業団 事務長)
松田 孝子(マツダ油絵具株式会社 販売促進部 部長)
■ 選考評
水野 和伸(東京新聞社会事業団 事務長)
今年初めてエイブル・アート・アワードに、ささやかな助成をさせていただいたところ、制作支援の部の審査員までおおせつかりました。北海道から九州まで、32点の応募から5点を選ぶ、ということは8割以上の応募を切り捨てることを意味し、選考は容易ではありませんでした。
ベテラン審査員のみなさまのアドバイスを受けながら選ばせていただいた5点に共通するのは、支援者は彼ら制作者を特別視することなく、一人のアーティストととらえている点です。したがって制作者の意思、創作意欲を大切にしつつ、作品そのものの質の向上を目指しておられる。その姿勢がこのような活動の持続を可能にしているのだな、と感じました。
各地で資金難と戦いつつ障害者のための芸術活動に携わるみなさまに、よりいっそうの支援ができるよう、今後もお手伝いしたいと考えています。 
高橋 直裕(世田谷美術館学芸員)
展覧会支援の部は毎年選考に悩まされるのが常ですが、今年はこれまで以上に悩み、迷うことが多かったと思います。これは応募件数が増加したことに加えて、応募作品の質もかなり高いレベルになってきたことがその理湯だと思いますが、甲乙つけがたい力量の複数の作品から1件を選考しなければならないのは、正直言って辛い作業でもあります。できればこの人にもあの人にも...と思うのが人情。それだけ今年は素晴らしい作品が集まったのです。
そうした秀作揃いの中で、中原健太郎さんの作品はひときわ異彩を放っていました。描写力、表現力、色彩感覚、いずれをとっても見事な完成度を示していて、しかも15歳という年齢での仕事ということは驚嘆に値します。どうか、今回のアワードをひとつのきっかけとして、更に才能を伸ばしていっていただきたく期待します。
その他にも高橋和彦さん、足立伸一さん、五十嵐勝美さん、塗敦子さん、宮下宜續さんの作品も個性では全くひけをとらないすぐれた仕事をされています。今年は残念ながら選考にもれましたが、来年以降も引き続き是非ご応募いただきたいと思います。
サイモン 順子(アートカウンセラー)
今回選ばれた中原健太郎さんの作品は1992年東京大崎・O美術館(※)での衝撃をよみがえらせ、不思議な興奮と動揺をよびおこされました。
個人的には盛岡市の高橋和彦さん(前回も最終選考まで残った)の作品に、彼の生きざまが見えて、強く引かれるものがありました。
ところで、書類と作品の写真等での選考ですので、そのプレゼンテーションの仕方が大きな意義をもってきます。特に作品の写真等もう一工夫あればというものも少なくありませんでした。

※国連障害者の十年「私の地球、私の仲間」絵画展 特別招待作品の内、スティーブン・ウィルシャー(イギリス)の作品で、やはり若年から才能がみとめられ画集を出版。
酒井 義彦(富士ゼロックス端数倶楽部)
これまでボランティアとして関わってきましたが、今回はじめて選考会に参加させていただきました。制作支援の部では、各地で様々な活動が草の根的に行なわれていることを知り胸を打たれました。展覧会支援の部では、数多くのすばらしい作品に触れ、私なりに作者の方々とコミュニケートできたのではないかと思います。今後も、様々な形でエイブルアートを支援し続けていきたいと実感いたしました。貴重な機会をありがとうございました。
佐々木 裕子(富士ゼロックス端数倶楽部)
選考会という場で申し訳ないかもしれませんが、選考に当たっては何の知見も持ち合わせていないので一鑑賞者として初めて同席させていただきました。作品を見るまでは、どんな作品なのだろうか?とドキドキしていました。いざ作品を目の前にしてみるとどれも独創的、個性的で、唯一の作品ばかりで、とても楽しく鑑賞させていただきました。
この賞への応募が年々増えているというお話もうかがい、障がい者芸術活動にとって光のひとつであると実感いたしました。
嶋田 実名子(花王株式会社 社会貢献部)
今年4月に発足した社員参加型寄付プログラム「花王ハートポケット倶楽部」。その最初の寄付先の1つとして、エイブル・アート・アワードへの支援を決定しました。
倶楽部の代表として、初めて選考会に出席させていただきましたが、応募資料を通してそれぞれの応募者の思いや熱意が伝わり、全ての方に支援をしたくなってしまうほど、選考は大変難しく責任を感じました。
社員一人ひとりの思いがこのようなすばらしい形となり、倶楽部の会員も喜んでくれることと思います。
高内 美和(花王ハートポケット倶楽部事務局)
今年はじめて、エイブル・アート・アワードに支援を決め、選考会に参加いたしました
松田 孝子(マツダ油絵具株式会社 販売促進部 部長)
このたび、「制作支援の部」へ、多くの皆様のご理解によって新たに参加させていただきました。初めての経験でしたので、たくさんの支援者様、グループ様のそれぞれの熱い思いを拝見した上での選考は、大変難しいものでした。いずれも甲乙つけがたい精力的なご活躍ではありましたが、今回は染彩工房「樂」様、「ドキドキ造形あそび」様へ、アクリル画材のご支援が決まりました。どうかアクリル画材をお使いになって多くの表現する機会を持たれ、より多彩な感性にあふれるたくさんの作品がうまれますことを、心より楽しみに致しております。

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